コハルアン日乗

コハルアン店主の私的記録|器と工藝のこと|神楽坂のこと

やめたこと

バタバタと日々もがいているうちに、いつのまにやら齢五十になってしまったよ。おおこわ。 「五十而知天命(五十にして天命を知る)」なんていうけれど、聖人君子のように生きられるわけもなく。思い起こせば、「三十而立(三十にして立つ)」くらいまではま…

静かに生きる

ずーっと前から、関西方面を旅する時に携行しているのが「Meets」(京阪神エルマガジン社)という町歩きガイドのシリーズ。 そして、こちらの別冊となる「ふだん遣いの神楽坂」という本が、9/18に刊行されました。 タイトルそのままの内容で、気取りはないけ…

進むこと

いまどきの作り手は大変だな、と思います。本当はロングセラー的に同じテイストの作品を長く売っていけることが理想だと思うけれど、今の時代、それはなかなか難しいですからね。 世間のスピードに合わせて新作をどんどん世に出してゆかないといけないような…

書くお仕事

文章を書くことは、前から嫌いじゃなかったのですが、ここ最近、WEB媒体で文章を書く機会が増えています。二年以上前、「暮らしとおしゃれの編集室」で、朝食にまつわる四回完結の連載コラムの依頼を請けたのがはじまり。 次が、現在進行形の「チルチンびと…

監修する人

ホームページなどで既にアナウンスしているので、今更感はありますが、書籍の監修を担当したことをお知らせしておきますね。 タイトルは、「暮らしの図鑑 うつわ」。四つの器店の監修によってまとめられた本で、コハルの担当パートは「うつわをもっと楽しむ…

引き際の話

あと数か月で fifty years old になる僕ですが、時の流れの速さというのは本当にすさまじいなあ、と感じる今日この頃。実は、恵比寿に勤めていた時代から、20年近くも通い続けた渋谷のバーが先月末で閉店してしまい、現在、なんというか、心にぽっかりと穴が…

消費される覚悟

新宿地下道の壁面を大きく飾っていたこのポスター、すごーく秀逸。 時代の寵児と言ってもいいマツコ・デラックスさんの個性をよく活かしていますよね。マツコさんのことはメジャーになる前から知っていて、その言動(+文章)を密かに楽しんでいたのだけれど…

あらたま

新しい年を迎えました。 今年もどうぞよろしくお願いいたします。昨年は店の名前を替えたこともあり、肩に力が入り過ぎていたというかなんというか、ペースがつかみきれない状態のままで一年を終えてしまった感じ。 「こうありたい」という気持ちばかりが先…

打ち止め

協賛店としてコハルアンも発行に協力してきた神楽坂のタウン誌・かぐらむらが、ついに100号。 そして、この記念すべき100号をもって、定期発刊は打ち止めになります。 ご近所にお住いのお客さまも、隔月で届くかぐらむらの情報を心待ちにしている方が多くて…

呼ばれ方

お客さまとは親しく話をさせていただくけれど、プライベートな部分にはみだりに踏み込まないようにしている僕。ゆえに、数回ご来店いただいているおなじみさんであってもお互いに名前を知らない場合も多いわけ。お付き合いの長いお客さまは僕のことを「ハル…

褒められると

現在、四半世紀に及ぶ旧友・画家のタチアキヒロさんの絵画展を開催中。 「器屋なのに、絵を?」と思われちゃうかもしれないけれど、年に一回はタチさんの素晴らしい作品を紹介する機会を持ちたいと考えていて、ここ数年、夏休み特別企画として展示を開催して…

ありがたや

うつわブームと言われるようになって久しい昨今、器という工藝の特殊性に重きを置いている『通(ツウ)の方々』は、こういう状況をさぞや苦々しく思っているのではなかろうか、などと勘繰ってしまう僕。 例えば、うちの店もその煽りでメディアに掲載されるこ…

みつき

早いもので、コハルアンと名乗るようになってから、まるっと三ヶ月。よく「店の名前を替えて調子はどぉ?」という質問を受けるのだけれど、すごく良いわけでもすごく悪いわけでもなく、質問者が期待するような劇的な事態は起こっていないんですよね。「最高…

小さな迷い

福井の作り手・土本訓寛さんの手になる野趣あふれる器。その風合いが僕のツボにはまり、ここ数年、展示や常設で取り扱っています。この器を並べていると、10人に1人くらいの割合で、「あら、備前だわ」とか「ふーん、備前置いてるんだ」という反応をする方に…

コハルアン

神楽坂上の矢来町––– 新潮社の裏手あたりで、器を中心とした諸々の手仕事を商っているコハルアンの店主・Hです。つい先月までは「神楽坂 暮らす。」という名前で看板を掲げていたのですが、思うところあり、今月から「コハルアン」と名を改めました。 ただ、…