コハルアン日乗

コハルアン店主の私的記録|器と工藝のこと|神楽坂のこと

金澤の思ひ出

ひとつの場所を短期間で複数回旅することはめったにないのだけれど、8月と9月は、立て続けに金沢へ。 一回目(8月下旬)は仕事、二回目(9月上旬)はプライベートで。私用だった二回目の滞在は、一回目に時間がなくて行けなかった場所に行ってきました。リベ…

夏の終り

この暑さの中で旅をするのは若干躊躇われましたが、今週は北陸出張を敢行。 先週くらいまではすごい熱波に襲われていた北陸地方ですが、金沢についたら東京よりちょっと涼しく、いい感じの出張日和。 まずは九谷の川合孝知さんのところに寄り、そのあと福井…

中嶋窯の深皿

先日の秋田出張では、はじめてのお付き合いとなる中嶋窯・中嶋健一さんを訪問。中嶋さんの器については、昨年、はじめて見たときにデジャヴ的な懐かしい感覚があり、「何だろう、この感覚は?」と不思議に思っていました。そのあと、いろいろとやりとりがあ…

思えば遠くへ来たもんだ

定休日を利用して、秋田を旅してきました。秋田は、一度だけ角館を訪ねたことがあるけれど(←武家屋敷見学ね)、出張で行くのははじめて。 昨年の下半期は、うちの店を訪ねてきてくれた渡邊葵さん(角館・白岩焼和兵衛窯)の作品を扱い始め、さらには、これ…

秩父の織物

関東には、銘仙と呼ばれる織物があり、その産地のひとつが埼玉県秩父市。 「秩父銘仙」という名前、着物好きの方であればご存じのことと思います。僕は着物や織物についてはまったくの素人。 絵柄の入った反物については、「先に染めた糸で反物を織るか(←絣…

厨子甕

先週行った益子参考館は、人間国宝・濱田庄司の旧宅を利用した美術館・収蔵館。 広い敷地の中には、濱田本人の作品だけではなく、生前の濱田が蒐集した膨大な工藝コレクションが所狭しと並んでいます。屋内だけではなく、大きな収蔵品屋外にも並べられている…

オオカミ

正月三日には、秩父をぐるり。 景勝地として有名な長瀞では、宝登山(ほどさん)という小高い山に鎮座する宝登山神社に立ち寄りました。ヤマトタケルの地方平定にまつわる説話は各地に伝わっているけれど、この神社のご由緒がまさにそれ。 宝登山上で神を祀…

京都まで

今年最後の出張は、今月訪れた京都。 日帰りだったので、自由時間は少なかったのですが、それでもいろいろ寄り道をしてきました。ちゃっかりと。はじめてのお付き合いになる小林さんご夫妻のガラス工房に向かう道すがら、木屋町で白みそ仕立ての汁がメインの…

奇しき景色

前回、有田の陶山神社の話 でちょっとだけ触れたのが、陶祖・李参平。李が陶祖と呼ばれる所以は、陶工の長として優れていたことに加え、磁器制作を産業として成り立たせるために必要な陶石の採掘場を町内の泉山で発見したから。 それから約400年。いまはここ…

陶山神社

日本の磁器発祥の地と言われる有田は、百貨店に勤めていた時代(←大昔ね)からちょくちょくお邪魔している町。 ただ、これまでの出張ではスケジュールを盛りすぎて、窯元や作家の工房を廻ってへとへとになって帰ってくるだけでした。 そんなわけで、有田では…

神と仏と

9月の北陸出張では、九谷焼の川合孝知さんを訪ねる前に、近くの那谷寺(なたでら=石川県小松市)を参拝。日本史の教科書に書かれている通り、このあたりは戦国時代に一向宗が一大勢力を誇った地ですが、もっと時代を遡ってみれば、土俗的な山岳信仰=白山信…

三国にて

北陸を旅したのは、9月のこと。福井では、陶芸家・タナカマナブさんが工房を構える三国湊を訪問。 風情のある港町には、北前船が日本の物流の花形であった頃の痕跡が方々に残っていて、タナカさんがあちこち案内してくれました。そのひとつが旧森田銀行本店…

漆の森へ

今年も残すところ10日あまりになりましたが、心が急いてしまうだけで、すべてがカラカラ空回り。 振り返れば、ブログの更新がかなり滞ってしまっていたので、心を落ち着けるためにも、今日から、書き忘れていた今年後半の諸々を備忘録として残していこうと思…

足を運ぶ

超インドアな業務ばかりだと思われているであろう「器屋」というお仕事。器を並べ、決まった時間にお店を開け、決まった時間に閉める。そういう毎日のルーティンに関しては確かにインドアで成されているわけです。 特に僕の場合、デザインワークなどを含めた…

木の工房

やきもの以外の工房へ出かけてゆくことは稀な僕ですが、先月は笠間在住の木工作家・コウノストモヤさんの工房を訪問。 大きな家具を制作することも多いため、広々とした空間で、清々しい木の香りに満ちていました。この日は、これから作ってもらう予定の器の…