コハルアン日乗

コハルアン店主の私的記録|器と工藝のこと|神楽坂のこと

みつき

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早いもので、コハルアンと名乗るようになってから、まるっと三ヶ月。

よく「店の名前を替えて調子はどぉ?」という質問を受けるのだけれど、すごく良いわけでもすごく悪いわけでもなく、質問者が期待するような劇的な事態は起こっていないんですよね。「最高です!」でもないし、「やばいです!」でもないし、変わりなく。あえて言うなら、ぼちぼちっていう感じでしょうか。
ただ、慣れ親しんだ店の名前を替えるリスクについては相応の覚悟をしていたので、この『ぼちぼち』というのは案外と悪くない状態なのかもしれません。

そうは言いつつ(これは店名を替えたからというわけではないのですが)、すこし変わったかな、と思うことも。
この三ヶ月間、店舗の紹介・器記事の監修・コラム執筆を通して、いろいろなWEBメディアに関わらせてもらっているのですが、印刷媒体への露出が多かった「暮らす。」時代と比べると、これはちょっとした変化ではないかと思います。

本が売れない時代と言われて久しいし、こういう流れは必然なのかもしれないけれど。ちょうど名前を替えた時期に立て続けにWEBマガジンへの露出が重なったのは、社会文化の潮目のようなものに立ち会っているということなのでしょうか。
受け手からの反応という意味で言えば、今でもやはりテレビ・雑誌がずば抜けていて、WEBマガジンの効果というのはもうひとつ見えにくい部分があるかもしれません。その反面、アーカイブが検索対象になることも多いだろうし、三歩進んで二歩下がる的に、じわじわと何らかの反応が見えてくるようにも思えています。

そんななか、雑誌「チルチンびと」のWEB版「チルチンびと広場」で、先月からコラムの連載を始めました。
タイトルは「コハル・ノート -モノと語る-」。旅先で出会った手仕事についての短文を綴っています。初回は小石原焼についてのお話。

おぎゃあと生まれて三ヶ月のコハルアン。
まだよちよち歩きもできないつたない存在ですが、新しい社会文化のなかで、ゆっくりと育ててゆきたいと思います。
今日は雑感のみにて。


コハルアン オフィシャルページ https://www.room-j.jp