コハルアン日乗

コハルアン店主の私的記録|器と工藝のこと|神楽坂のこと

春弥生

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三月って、もともと慌ただしくて心がざわめく月ではあるけれど、今年はちょっと特別。

考えてみたら、震災・原発事故もサリン事件も三月だったことを思い出します。
春はこれまで見えていなかったことが一気に顔を出す時期なのかもしれません。それが自然の現象にせよ人為の災厄にせよ。


さて、今回のコロナ騒動、これからの方向性は不透明ですが、たとえばインフルの特措法が改正されて施行され、外出制限などが義務付けられれば、お店の営業自粛なども当然あり得るだろうし、いまは国民一人一人にとって予断を許さぬ状況。いわゆる正念場。

今回の事態の推移を見ていると、9年前、原発事故のあとに放射能の影響を過少評価する人と過大評価する人がまっぷたつに割れて、世の中が混乱したことを思い出してしまいます。
目に見えないものだけに素人では見極めがつかず、政府の発表もどうにも信用できず、誰の言説を信じたらいいのかわからなくなってしまったことが混乱の原因でしたよね。(←今もって何が本当だったのかわからない)
今回もまだ本当のことが見えてこない状況ではあるけれど、感染しないように注意をすることで、自分が加害者(うつす側)に回るような事態だけは避けたいな、と。一人の市民にできることなんてそれくらいしかなく、自分の無力さを思い知ります。


そして……。
ネット界には叩く相手を探してパトロールしているようなヒマな御仁が多いので、本当は政治にかかわる話は書きたくないのだけれど……。
でも、おっちょこちょいなので書いてしまいますね。

そう、お隣の台湾の話。
コロナが発生したあとの手際の良さは目を瞠るばかりですよね。痒いところに手が届くような気の利き様で、お見事!っていう感じ。
これって、報道されている通り、政権内に優秀な政務委員=閣僚(天才と言われるオードリー・タン)がいることが大きいんでしょう?
つねに大陸に圧迫され続けている台湾の政権は、普段からわれわれとはまったく異次元の緊張感を持っているということなのでしょうね。無能な人間に統治を任せたら国の存立自体が危うくなるわけで。

こういう他国の事情を見聞きすると、『隣の芝は青く見える』とかいうことではなく、『うちの芝ってもう枯れちゃってる?』という不安を抱いてしまいます。枯れた芝に緑のペンキを撒いただけなのかも、と。
ここでも(一市民・有権者としての)自分の無力さをあらためて思い知ります。


やけにネガティブなことばかり書いてしまいました。

こんなもやもやした三月ですが、いまは、本分であるお仕事を粛々と進めて、暗い世相の中でも人の心を癒すような明るく美しい手仕事を紹介しなくては……と思うばかりです。草の根的にできることを。
今月もどうぞよろしくお願いいたします。



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