コハルアン日乗

コハルアン店主の私的記録|器と工藝のこと|神楽坂のこと

花形のプレート

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はるやまが隔月で執筆している「料理通信」のコラム「日常に使いたい日本の器と道具」。
先週発売された6月号では、阿部慎太朗さんの花形プレートについて綴ってみました。

阿部さんの数ある作品の中から、何故このプレートを取り上げたかというと、彼が独立当初からこの作品を作り続けてきたことを知っているから。キャリアの長さとほぼ同じ期間、支持され続けているロングセラーだから……なのでした。
ただ、いまの形に至るまでには幾度かに渡ってマイナーチェンジをしているんですよ。阿部さんは石膏型を使って器体を成形するのですが、理想のフォルムに近づけるために、これまで少しずつ型の微修正を繰り返してきた、ということです。

料理通信のコラムは字数が限られているので、その点については触れなかったのですが、これって、作り手自身の「作品に対する思い入れ」という意味合いで大きなことかな、と思います。
長く愛される器を使い手に届けるために、たえずカイゼンを実践する。そこには、モノづくりに対する真摯な姿勢=少しずつ作品をブラッシュアップしてゆこうという不断の努力が感じられます。

コラム本編では「長く使うことで、器は命を宿し、やがてアンティークになってゆく」という切り口でお話をしていますが、上記のようなエピソードも頭の片隅に置いて読んでいただくと、器の背景にある作り手の想いみたいなものが浮かび上がってくるのではないか、と思います。

こういう状況だと、本屋さんに行くのも難しいかもしれませんが、AMAZONなどでの購入も可能ですし、電子版もあったりしますので、ぜひご一読を。


コハルアン オフィシャルページ http://www.room-j.jp
料理通信 6月号 https://amzn.to/2LmsGkX