コハルアン日乗

コハルアン店主の私的記録|器と工藝のこと|神楽坂のこと

漆の森へ

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今年も残すところ10日あまりになりましたが、心が急いてしまうだけで、すべてがカラカラ空回り。
振り返れば、ブログの更新がかなり滞ってしまっていたので、心を落ち着けるためにも、今日から、書き忘れていた今年後半の諸々を備忘録として残していこうと思います。旅の記録を中心に。

今年は、3月に店名を変更するという大事業(でもないか…)を成し遂げたので、半年間は店の運営に専念。
本来は、買付などの出張旅行は年間でバランスよくスケジュールを組むのですが、今年に限っては、9月からの4か月に集中してしまいました。

そんな中、10月に訪れたのが会津
店を閉めてから前乗りし、翌朝早くから村上修一さんの自宅兼工房を訪ねて展示の打合せを行い、返す刀で村上さんが漆掻きをしている森を訪ねる、という電撃出張でした。
そんな慌ただしさの中でも、午後の静かな漆の森に立つと、ひととき、下界の喧騒を忘れることができました。
訪ねてよかった、と心から思える素晴らしい場所でした。

ただ、後から村上さんと話したのは、誰かに見られているような気がしたよねー、ということ。がさがさと雑草が揺れる音も聞こえたし。
時期としては、ちょうど冬眠前の熊が食糧を求めて山を歩き回る頃。もしかしたら、熊の親子が近くで我々の様子を窺っていたのかも…なんて恐ろしい考えが浮かんでしまいます。
熊から見たら、我々闖入者は秋のご馳走だったりして。運が悪かったら、熊パンチを食らい、食いだめの餌食になってた可能性もあるよね。
でもまあ、こうして無事に帰ってこられたわけで、終わりよければ全てよし、というところでしょうか。

この「漆の森探訪記」の詳細は、工藝的にきちんと噛み砕いた形で、来月半ば公開のチルチンびと広場コラム「コハル・ノート」でくわしく書いてみたいと思います。
どうぞおたのしみに。


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